営業部の最前線で感じたデジタルへの危機感。デジタル、そしてAIをどうビジネスに活かすのか、発想を持つことが武器になる。

[G検定 合格者インタビューvol.3]ディープラーニング ×今後のキャリア形成

DX人材育成のための社内教育プログラムをきっかけに、G検定を受験した味の素株式会社 物流企画部課長の川田 圭介(かわた けいすけ)さん。社員個々人の意欲や興味関心に左右されがちな社内教育プログラムに、自ら手を挙げて参加したという川田さん。受験へと駆り立てられた背景や今後の意気込みを伺った。

G検定合格者プロフィール

G検定2021#2合格

川田 圭介さん

味の素株式会社 物流企画部課長

全社員対象の教育プログラムが整備

――まず、G検定を受験されたきっかけを教えてください。

川田:業界問わず他の会社さんもそうだと思いますが、味の素という食品メーカーである弊社も、全社の大きな指針としてDXを推進しています。DXというワードが社内で飛び交う中で、デジタルの知識だけではなくトランスフォーメーションの理解も重要という意味で、社内教育プログラムが組まれています。

その教育プログラムは、イントラネットなどを通じて挙手制で申し込むスタイルで、初級・中級・上級と区分されています。昨年はまず、基礎を理解する初級を合格。そしてこの2021年度から中級にチャレンジしました。中級の合格要件の一つにG検定のパスが必要項目としてあります。そこで今年4月から勉強を始めて、7月に受験しました。

――教育プログラムでの学習内容は、G検定などを含めたデジタル領域が中心なのか、それともロジカルシンキングやリテラシーといったビジネススキルの領域も含まれているイメージなのでしょうか? 

川田:両面だと思います。「デジタルの知識だけあればいい」というわけではなく、「それをどう使うか」という考え方の方が大切じゃないですか。特に若手は、「物事をどう論理的に見て筋道を立てゴールを導くのか」という、ビジネスの基本をきちんと押さえておくことが前提として必要です。そのゴールを導くにあたって、これまで諸先輩方がやってきた“汗水垂らして……”という方法ではなく、より効果的にスピード感を持って、デジタル領域を含めた様々なツールを活用していく。そういった人材の育成を、会社として進めたいという考えだと認識しています。

――では、初級・中級・上級を受講する社員のペルソナはどのように設定されているのでしょうか。また、川田さんと同じ部署内での状況はいかがでしょうか。

川田:まず、この教育プログラミングは全社員が対象になっているので、年代、役職、部門問わずに、全員が同じカリキュラムをこなすような形です。

私自身の現在の役割は、専任部長のような形でプロジェクトマネジメントをやっています。そのためシステムなどには全く触れない部門に所属しています。G検定の受験に関しても、「IT部門か否か」「システムを触っているか触っていないか」というのではなく、AIやディープラーニングの仕組みを活用して、新しいビジネスを組み立てるための発想を持つことを目指すためものだと捉えています。

同じ部内には、私と同じく中級で手を挙げている社員があと2人います。ただ、その2人は、7月のG検定ではなく秋以降に受けると話していました。ですので、現在合格しているのは部内では私1人という状態です。

営業部時代、“アナログ的”な仕事が多く「このままではまずい」

――DX人材育成のための研修制度が会社からアナウンスされた際、積極的に活用する人もいる一方で、受けない人もいるなど、人によって受け止め方は様々だと思います。味の素さんや川田さんの部署内のカルチャーとしては、興味・関心を高く持ち、積極的に手を挙げる人が多い企業文化なのでしょうか。

川田:企業カルチャーで言うと、「やるかやらないかは自己都合・自己責任」というところがあります。受講も強制ではなく、あくまでも自分で手を上げる仕組みです。会社が発表している中期経営計画の中でもDXは大きな基軸になっていますが、「その方向性に向かって、自分自身は自己啓発をどうするか」は個人個人の社員に委ねられています。

会社全体の動きとして、数年前からワーク・ライフ・バランスを重視した働き方改革も進んできました。こういった自己啓発の取り組みも、以前のように会社側から「これを受けなさい」「これもやりなさい」と言われる命令型ではなく、「フレキシブルに自分で選択して自分で時間を創出してやる」というところに舵を切っているようなところがあります。

そのため、積極的に自分ら手を挙げて参加する人もいれば、仕事後の空いた時間を自己啓発に当てる・充てないというのが個人に委ねられているがゆえにもちろん手を挙げない人もいます。

――そのような中で、川田さんは部署内ではG検定合格第1号となられました。ご自分で手を挙げて受験しようと思ったモチベーションはどこにありましたか。

川田:私は今年齢が50歳で、これまでは今の部門とは全く異なる営業の最前線にいました。いわゆる“アナログ的”な仕事も多く、デジタル領域は全く疎かったんです。ただこれからの自身のキャリアを改めて考えたときに、危機感を感じたのがチャレンジしたきっかけです。

私がこれからシステムのプロやAI知識のプロになることは無理ですが、それらをどういうふうに使えばビジネスに活かせるのか。ある程度の発想だけでも頭の中にあれば、今後の武器になるはずだと感じたので、勉強を始めたという次第です。

――G検定の受験に際し、具体的な勉強方法や総勉強時間を教えてください。

川田:公式テキストに一通り目を通しても、最初は全くわからなくて。2、3回ほどマーカーを引きながら読んで覚えつつ、問題集を3、4回解いていきました。

総勉強時間は正確には覚えていませんが、7月上旬の試験に向けて、6月から約1カ月半で合計40時間ぐらいだったかと思います。試験日前日に有給が取れたので、その日だけは問題集を2回ほど徹底的にやり込んだ記憶があります。正直、こんなに勉強しなきゃいけないなんて思ってなかったぐらい大変で、今回1回目で合格できて本当に良かったなと思っています(笑)。

――勉強時間を捻出するコツはありますか。

川田:コツと言えるのかわかりませんが、朝無理して早く起きていたことぐらいです(笑)。コロナ禍で、夜飲みに行く機会がめっきり無くなったことも寄与していると思います。コロナ前は週の大半を飲みに行っていましたが、そうだったら朝とても起きられなかったと思います。規則正しい生活がたまたまこのコロナでできたという感じですね(笑)。

――会社内では、受験料や報奨金が出るなどのサポート制度はありましたか。

川田:「G検定」は会社の制度で、1回だけ受験料を経費として申請することができるので、それを活用しました。

――今回G検定を合格されて、社内教育プログラムの中級もパスされたとのこと。中級の合格条件は、G検定の合格以外にもあるのでしょうか。

川田:G検定の合格に加え、DXに関するオンライン学習を何十時間か受講が必要です。G検定の合格後には、「ディープラーニングを自分自身の業務に当てはめて、どのように活用していきたいか」というプロジェクトキャンバスシートのようなものを作成します。自分の業務の目標を達成するためには、どういったデータを集めなければならないのか、そのデータ活用はどのような加工ができるのかなどを考えるというイメージです。

次なる若手人材も柔軟な発想で臨める土壌づくり目指す

――G検定の受験前後でご自身の変化はありましたか。また、ディープラーニングに関する業務への影響度合いはいかがでしょうか。

川田:現在抱えている業務にすぐに応用するということは難しいかもしれませんが、今後、活用していければと思っています。物事をこれまでのアナログ的な捉え方ではなく、デジタルやAIなど「使えるものは使う」という発想を持っておく。そうでなければ、スピード感や効率的という面でどんどん置いて行かれてしまうと考えています。

――今後、川田さんは管理職として採用や社内異動・昇降格にも携わっていかれるとも思います。社内での人材育成も進む中で、人材要件としてデジタル知識が不可欠になってくるのか、今後の潮流についてお考えはありますか。

川田:今後の想像で言うと、中途採用でそういった人材は必然的に求められていくのではないかと思っています。現に、他社でそういった経験をなされた部長クラスの方が中途採用で何人も入社されてきています。今後はそういった流れがより進んでいくのではないでしょうか。

――川田さんご自身の目標として、今後の意気込みを教えてください。

川田:現在担当して言えるプロジェクトマネジメントの業務においても、DXやディープラーニングの知識が必要とされるケースが出てくると思います。その際には、これまで学んできた視野でもって積極的に臨みたいと考えています。

今後もう少し上の立場に立った際には、従来型のやり方にとらわれず、新しいやり方をどんどん入れていくことで、次なる若い人材も柔軟な発想で臨んでもらえるような土壌を形成していければと思います。そうすることで私自身も満足できるかと思いますし、会社に対しての貢献や恩返しもできるのではないかと思っています。

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