E資格は入口!実務経験豊富な講師陣によるAIエンジニア育成!

E資格認定プログラム事業者インタビュー
認定No.00001 スキルアップAI

現在、JDLAには20社近くの「認定プログラム」が登録されています。各認定プログラム実施事業者が強みや特徴を活かして、人材育成に取り組んでおられます。本シリーズでは、E資格認定プログラム事業者へインタビューし、認定登録された経緯や各プログラムの特徴をご紹介していきます。

認定No.00001は、スキルアップAI。

E資格はあくまでAIエンジニアとして成長する通過点。資格取得のための学習を通じて、学習体質になってほしいそうです。E資格を通じたAIエンジニアとしての成長とはどのようなものか、また実務を意識したプログラムの構成についてお話を聞きました。

代表取締役

田原 眞一 様

東京大学大学院新領域創成科学研究科修了。新卒でベンチャー企業に入社後、エンジニアとプロジェクトマネジャーを経験。その後、株式会社リクルートコミュニケーションズにて複数のAI案件に携わる。現在は、医療業界と金融業界を中心に、様々なAI案件をリードする。

認定プログラムの特徴を教えてください

(コンテンツについて)

スキルアップAIのプログラムの特徴は、予習と対面/ライブ配信での講義を合わせる形で、しっかりと知識と実践スキルを定着させる構成です。主体的に学べると同時に、実務経験が豊富な講師が実践的な知識を紹介しています。

認定プログラムのディープラーニング講座(以下、DL講座)では、まず事前学習としてDLの基礎を10h程度eラーニングで学習していただき、その後、eラーニング予習動画(2時間)と対面講義(4時間)のセットを1日程として、隔週で4日程実施します。また、上記に加えて、16時間分、各日程の演習ノートブックの解説動画を用意しています。eラーニングによる予習では、質問がある場合は事前にできるようにもしています。対面講座までにしっかり知識を固めてもらい、対面では、その知識をどのように実務で活用できるかなどワーク形式で主体的に考えてもらいます。

なお、スキルアップAIでは、DL講座以外にも、基礎的なAIエンジニアリングを学べるプログラムとして、例えば機械学習や基礎数学、Pythonの講座、AIジェネラリストなどのプログラムがあります。E資格を受験する方の多くが、この機械学習や基礎数学の講座と合わせて学習していますね。

(学習方法)

自己学習がしやすいようにも工夫しています。過去の受講者のFAQをデータベース化し、分野ごとに取りまとめています。予習などで疑問が出てきても、FAQを参考にして学習を進めることができます。この結果、質問し放題のチャットサービスがあるのですが、利用が減りましたね。

修了課題でもある通し課題や知識テストは、E資格の試験内容を意識したものになっています。合格点に達するまで何度も受けることができるので、資格試験に向けた対策になっています。

また、講座以外では、E資格模試や毎週無料で開催している『スキルアップAI キャンプ』でE資格直前対策講義を行っており、合格に向けた様々な取り組みを行っています。

(学習時間・モチベーション)

DL講座は、対面講座・ライブ配信講座だと48時間で、オンライン講座の場合だと32時間です。いずれの場合も、学習時間としては150時間から200時間程度割かれる方が多いです。もし、他の基礎的な講座を合わせて学習する場合だと、講座時間としてさらに機械学習で24時間、基礎数学で24時間、Pythonで8時間とそれなりの時間を要します。

スキルアップAIでは、自社開発した学習管理システムとして、アクティブラーニングで取り組める学習管理システムがあるので、自分の学習状況の可視化だけでなく、全受講者の中でどんな位置づけかを講師とのやりとりやワークなどを通じてモチベーションアップできますし、学習が遅れている方がいればフォローをして最後までやりきるサポートをしています。

スキルアップAIは、E資格を「現場で活躍できるAIエンジニアの通過点」と捉えています。E資格は、Pythonや機械学習、ディープラーニングについて共通認識をもって話せる基本的なレベルに達していることの証明にすぎません。そこから、いかに現場で活躍できるAIエンジニアになるかが重要です。合格だけを目的にするのはもったいないと思います。だからこそ、DL講座は資格取得だけを目指したものでは無く、実務に繋がる内容としています。

DL講座修了後、実務的なAIエンジニアをどのように育成するのか教えてください

DL講座などの基礎的な知識を獲得するプログラムに加え、ビジネス現場で活躍するための充実した応用プログラムをご用意しています。

応用プログラムには、開発現場に直結する異常検知や自然言語処理について学ぶ講座、開発を後押しするクラウドプラットフォームについて学ぶ講座、日々進化していくAIの最先端をキャッチアップするためのDL最新論文講座などがあります。これらの応用プログラムを受講することで、実務で活躍できるAIエンジニアとして成長できます。なお、応用プログラムの学習範囲は、我々が日々AI導入・活用の企業案件に関わっている経験を基に、必要な要件を棚卸したうえで構成しています。

どのような受講生が多いのでしょうか

個人や法人の様々なレベルの受講生がいます。申し込みをされる方には、まずはスキルアップAIが提供している簡単なスキルチェックをお勧めしています。機械学習、Python、数学からそれぞれ数問ずつ出題しています。チェック後、申し込み者がどのレベルにあるかを示して、受講のレベルに達していない場合は、現状のスキルに応じた講座の受講を推奨しています。機械学習、Python、数学などの基礎力がないままDLを学習しても積み上がりませんし、基礎をしっかり学ぶことでDLの学習効率が高まるので、実は近道かつE資格取得後も大きな伸びしろがあると考えています。

はっきり言ってしまえば、当社のプログラムは、てっとり早く「E資格を取得すること」を目的にする人には向いていません。AIエンジニアとしての実務力を高めたい人向けの内容になっています。そのため、受講生の多くは本気度の高い方が多い傾向にあります。また、受講者の方には、講座で学んだことをしっかり自分のものとして、現場で活躍できるAIエンジニアになるには、2,3年の時間がかかることも正直にご説明してます。「合格」だけを目的にするのではなく、受講生のキャリアを育成するという中長期的な視点で考え、手厚いプログラムになっています。

一方で、最近はすでにDLの実務経験があり、「資格合格を効率的に」と思っている方も一定数いらっしゃいます。そのため、こうしたニーズに合わせたプログラムも用意しました。サポートは最低限ですが、5万円で受講することが可能です。

いずれにせよ、ビジネス現場で活躍するという視点からすると、講座はあくまで”キッカケ”ですので、受講後のスキル活用も見据えて、自分に適した講座を選択いただければと思います。

”強み”について教えてください

スキルアップAIの強みのひとつは、実務経験豊富な講師陣です。代表の私をはじめとして、建設、製造、医療、金融、飲食、通信などあらゆる業種でのAI事業・システムの開発や実装の経験がある講師が揃っています。これらの講師陣は、音声認識、画像認識、自動運転などの自らの開発経験を元に、それぞれの得意分野の応用講座を受け持っています。こうした講師が、基礎的な講座から応用的なシステム開発に関する講座まで教材を開発し、講義を行っています。

また、また、実務経験上、アルゴリズムだけにフォーカスするのではなく、データ基盤構築やクラウドを利用した開発スキルも必須と考えているので、DL講座受講後、シームレスにこうした講座を受講いただき、実務で必要なスキルを身に付けていただくことができます。

また、AIエンジニア向けではなく、PMや企画職の方向けの講座も拡充しており、日々案件を企画・推進している講師が、こうした講座を受け持っています。その後、実際に受講者が会社で取り組んでいるAI案件をサポートさせていただくことも多いです。

業界知識やAI事業を想定した「実務者の視点」をもった講座ができるのは、スキルアップAIの強みだと思います。今後は、業界ごとのAIエンジニアリングに関する講座も増やしていこうと思っています。また、研修事業以外にも企業のAI開発をサポートをする事業も進めており、人材採用支援から開発サポートまで、あらゆる側面から企業のAI導入支援にも力を入れています。

JDLAの認定プログラムに参加した理由を教えてください

スキルアップAIを創立する前は、人材系サービス企業のグループ会社にてAI導入のプランニングの仕事をしていました。私自身はプランナーという立場で、最初はAIに関する知識があまりない中、データサイエンティストや機械学習エンジニアたちをとりまとめていくというチャレンジをしていました。書籍を読んでAIを独学した経験から、しっかりした学習カリキュラムがあったらいいのにと感じ、AIに関する学習支援事業を始めたのが創業のきっかけです。

その後、ある受講生からJDLAでE資格にむけた認定プログラムという制度ができた話を聞きました。当時は、まだ認定事業者にどこも参加していなかたので、一番になろうと問い合わせました。幸いにも、CTOの小縣とディープラーニング講座を独自に作ろうと話し合っていたところだったので、約1ヶ月で認定を受けることができ、第1号認定事業者になりました。まさに、受講者さんが繋いでくれたご縁だと思っています。

最後に、E資格をこれから受ける人へのメッセージをお願いします

DLは日々進化しています。資格を取るのは時間もコストもかかり、“しんどい“ことが多いのですが、取得して終わりではありません。これからも進化についていくためには、日々学び続けなければいけません。

ただ、より重要だと考えているのは、①表面的な最新技術を追いかけるのではなく、しっかり知識が積み上がるように、数学を理解し技術の根本を理解すること、②取得しているスキル活用の解像度を上げること③最新技術を学ぶことを楽しみ、習慣化することの3つだと思っています。

例えば、3つ目の習慣化に関して言えば、気になったことは、英語の論文を読んで調べて作ってみるという体質になってほしいと思っています。E資格受験という機会を得て、自走できるAIエンジニアになっていただきたいと思います。
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