学生や超入門の受講生をE資格に誘う。

E資格認定プログラム事業者インタビュー
認定No.00011 Study-AI

現在、JDLAには20社近くの「認定プログラム」が登録されています。各認定プログラム実施事業者が強みや特徴を活かして、人材育成に取り組んでおられます。本シリーズでは、E資格認定プログラム事業者へインタビューし、認定登録された経緯や各プログラムの特徴をご紹介していきます。

認定No.00011は、Study-AI。

受講生のモチベーションを維持するためにマンツーマン指導するなど手厚いサポートをしているほか、学生を対象としたE資格コースも整備しています。幅広い層にアプローチしている理由や学生や入門者のサポートについてお話を聞きました。

認定プログラムの特徴について教えてください。

(コンテンツ)

アドバンスな内容に進みたい方には、音声認識や自然言語処理(青空文庫のコーパスを利用したBERT実装)などのディープラーニング活用について学習する講座を用意しています。具体的には、音声認識システムを活用してドローンを飛ばすなどの実践的な演習があります。音声認識のディープラーニングや言語処理のディープラーニングを学ぶことで、画像処理のみで学ぶよりもさらにディープラーニングへの理解を深める事が出来ると思います。

(学習方法)

新型コロナの影響を受ける前までは、対面での講座を行っていましたが、現在ではeラーニングとマンツーマン指導および少人数制のクラス形式に変更しています。マンツーマン指導と少人数制クラスへの参加は、必須にしています。というのも、完全な個人で学習する形式にしてしまうと、働きながらの方が多いので、モチベーションの維持が難しくなることが想定されるからです。他にも質問を随時受け付けたり、模擬試験を行ったりと受講生の学習継続をサポートをしています。

隔週での少人数制のクラスでは、復習や演習問題を行い、知識の定着を図っています。また、マンツーマン指導(40分)では、eラーニングの各科目を始める前に、受講生の質問や相談に対応しています。マンツーマン指導はこれまでの合格者や卒業生が担当しているので、受講生は気軽に質問することができると思います。なお、高度な質問には、講師が別途対応しています。

(学習時間)

少人数制のクラスは、平日の9時から17時の間で行われています。また、マンツーマン指導は、全7回行われています。それ以外は、個人がeラーニングを通じて学習する時間が異なるので一概には言えません。ただ、集中して学習すれば「3ヶ月」程度でE資格認定プログラムの学習が完了できるように設計しています。

受講生にはどのような方が多いでしょうか。

Study-AIは、初学者、さらには中学生や高校生から上級者まで幅広くディープラーニングを学習できる環境を提供したいと思っています。

ディープラーニング講座は、主に法人研修として基礎的な数学知識がある人向けのものです。一方、文系出身や学生など基礎知識から学びたい方に、初学者でも、E資格試験に向けて学習できるようになっています。具体的には、提携するE資格認定プログラム受託企業のラビット★チャレンジという超入門者から挑戦できるのコースがあります。

ディープラーニング講座を受ける多くは、SIerやソリューション会社です。最近では、製造業の会社からの問い合わせが多くなっています。ディープラーニング講座を受ける方は一定の知識がある方で、年齢に関係するものではないので、受講生の職位もそれぞれ異なります。ほとんどがエンジニアの職種で、学習意欲が高く使命感をお持ちなので、離脱する人はあまり多くありません。

E資格試験の合格者は、社内のAIプロジェクトにブリッジエンジニアとして配属されるなどキャリアアップされている場合が多いようです。現在、YouTubeで合格者の進路や資格取得後にどんなメリットがあったかに関するインタビュー企画を毎週配信しているのでそちらを参考にされるとより具体的にわかると思います。

中学生や高校生向けにはどのようなプログラムありますか。

中学生・高校生向け(勿論文系の方など大人もご参加いただけます)には、月額3000円でチャレンジできるeラーニング教材を提供しています。コンテンツは、E資格試験のシラバスに準ずるものですが、学生にもわかるように非常にわかりやすく馴染みやすいものにしています。また、YouTubeでも無料教材としてコーディングや高校数学などをわかりやすく解説しています。

さらに今後は、中学生向けに高校数学を学習しながら、長期的に他のカリキュラムも学習して、E資格試験を目指すというコースの開講も予定しています。数学全ての範囲を網羅するのではなく、できるだけディープラーニングに関連する範囲に集中して、少しずつ効率的に学習できるようにする予定です。

10代でのE資格試験合格者はまだ数名ほどしかいません。今後は、Study-AIのカリキュラムなどを通じて若い人の合格者数が増えることを期待しています。

貴社の強みは何でしょうか。

Study AIは、入門レベルから上級者まで幅広い受講生に対応しながら、E資格合格(目標達成)の支援ができることが強みだと思います。初学者がE資格試験を目指す場合でも、入門用の教材だけではなく、合格までの細かいステップを設計しています。具体的には、まずは中間目標として自社創設の資格を目指し学習してもらい、それが合格したら次はG資格試験、その次はE資格試験を目指します。着実にステップアップしながら進むことができるよう、Study-AIはサポートしています。

他にも、Study-AIのディープラーニング講座には「潰しが効く」というキャッチコピーがありますが、汎用性の高い人材を育成することも強みです。E資格は、AIエンジニアとしての入口です。その後、講座で学んだことを画像処理か、言語処理か、現場の実務で活用していくことになります。ディープラーニング講座を通じて、集中的に実装や理論を学び基礎をしっかり構築するので、その後講座で学んだ体系的知識を現場で活用できるようになると思います。

JDLAに参加した経緯を教えてください。

JDLAの理念として「実践的なディープラーニングの普及」という考え方に賛同したので2018年に実施された第一回のE資格から参画しました。学術的な理論を研究する組織が多い傾向にある中、「実践」を意識しているのは先進的であり、ディープラーニングの普及に効果的だと思っています。

2017年に、Study AIがディープラーニングの講座を始めたのは、IT人材育成の事業を進める中、強くディープラーニングの必要性を感じたからです。

2016年、AIの囲碁棋士が人間に勝つなどのニュースがメディアを騒がせていました。AIの時代の到来を感じ、AIのエンジニアの需要が高まるとも思いまいした。当時どこにもディープラーニングを学べる講座はなかったため、Study-AIが1から体系を作るつもりで講座を始め、AIエンジニアを目指す人材の裾野を広げることを目指し、今に至っています。

最後にメッセージをお願いします!

日本は、ディープラーニングの技術活用で世界から遅れを取っています。今後、日本が世界に追いついていくためには、若い人の活躍が非常に重要です。ディープラーニングの知識が広がるのならば、学生向けや個人向けのプログラムはコモディティ化されていくべきだし、やがては無料で提供してもいいと思っています。

若年層が興味を持っても挑戦できる機会がないことはもったいないことです。ぜひ一緒に学びながら、次世代へのインフルエンサーとして活躍してほしいです。

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