深層学習に強いデジタル人材を育成し活躍できるAIエンジニアを輩出する

E資格認定プログラム事業者インタビュー
認定No.00016 Present Square

現在、JDLAには16社の認定プログラム提供企業があり、AI人材育成へご貢献されています。本シリーズでは、JDLA認定プログラム事業者へインタビューしそれぞれの特徴をご紹介していきます。

#16は株式会社Present Square 。

画像やデータ解析の開発事業に加えて教育事業にも力を入れており、総合的に日本のAI発展に向けて取り組んでいます。重視している教育事業の中のE資格講座の特徴や強みについてお話を聞きました。

取締役

小林 範久 様

伊藤忠テクノソリューションズ㈱にて開発に従事。
POSや受発注など大量データを扱うシステム開発を担当。所属PJにて社長賞を2度受賞。
㈱Present Square共同創業後、AIのサービス開発及び教育に携わる。
早稲田大学大学院修了(優秀修了)。DBスペシャリスト。中小企業診断士。
東京大学松尾豊研究室輪読会員。

認定プログラムの講座の特徴を教えてください。

(コンテンツ)

Present Squareは、深層学習を開発できるエンジニアを育てたいという思いのもと、『DeepSquare』というAIの入門から実践までを学べる教育サービスを提供しています。

『DeepSquare』で提供しているE資格認定プログラムの特徴は主に4つあります。

1つ目は、「AIの知識を身につける講座を入門から実践までトータルサポートしている」ことです。E資格講座だけでなく、AIの基礎的な講座から実践・応用講座を設けており、受講生の習熟度に合わせた講座選択ができるようになっています。例えば、初学者でも受講できるよう、数学・統計学やPythonのオプション講座があり、E資格の講座についていけるようサポートしています。また、学生割引、G検定合格者あるいは他社の認定講座を修了された方には、割引制度もあります。

2つ目は、「AI技術の要点がしっかり効率的に押さえられること」です。E資格講座では、全1,000ページ以上の詳細な講義資料を用意しており、知識をしっかりと身につけていただくように丁寧に説明しています。それに加えて、各講義の要点を確認する「確認問題」を用意しており、特に重要なポイントを押さえた学習ができます。

3つ目は、「実務で活躍できるエンジニアを育てること」です。演習では、実践的な技術習得に向けて「コード実装力を試す4つの修了課題」があります。この課題は、紋切り型では対応できず、講義内容を振り返り、自分で思考することによって初めて完成できます。演習では、”自走できるエンジニア”としての実感を体験してもらう機会にすべく、内容を工夫しています。AIを実際に開発するためには、「自走」できることが非常に重要です。開発に必要な知識や情報を取捨選択し、ひとつのものを作り上げるには、自分でどうにかする力が求められます。E資格試験の演習ではありますが、自走とはどういうものか体系的に学んでもらうためにも、実践的な演習は大事にしています。

4つ目は、「E資格に合格できる講座であること」です。E資格の学習を通じてAIの基礎を学ぶことだけでなく、E資格試験に「合格する」ことも大事にしています。実際、2022#2では、全合格者の平均点が71.0%のところ、当社の合格率(受験1回目生)は94.1%を達成しています。試験は、あくまでひとつの通過点ですが、受講生の方に自信をつけていただき、さらに知識を対外的に証明できるよう、合格に向けた試験対策も強化しています(修了認定のための要件として、「400問以上の修了試験を正解率85%以上」を設けています)。

なお、Present Squareの講師は、社内ではエンジニアとしても業務しているため、実際の開発現場で求められるスキルや技術に基づく知見を受講生に共有しています。また、私自身が東京大学の松尾研究室の輪読会にも参加し、最新論文の知見を取り入れ、追加情報を押さえています。実務やE資格にも関わる最新情報として、こうした追加情報は、適時コンテンツの見直しにも活用しています。さらにE資格の試験範囲外でも、DeepSquareの応用講座や法人研修のカスタマイズ講座などで最新情報を提供しています。メディアサイト「DeepSquare Media」の運営を通じ、最新AI技術などの情報を知りたいというニーズにもお応えしています。

(学習方法)

学習方法は、ライブ形式とオンライン形式の2つから選択できます。最近では、オンラインのニーズが高い傾向にあります。オンラインでは、移動中に確認したり、集中が継続しやすいように、動画コンテンツを細分化しています。そのため、動画は自分の苦手な分野を選択し、繰り返し視聴しやすくなっています。

また、どちらの講義形式でも質問できる体制となっており、ライブ形式の授業では、定められた講義時間の中であれば、いつでも質問できます。オンライン形式の場合は、専用のラーニングシステム上でいつでも質問できます。回答は、1営業日程度でお返ししている状況です。

(学習時間)

学習時間は、個人によって差があります。講座の受講自体は、受講生に任せているので、事前に知識がある方ならば、いくつかの講座をスキップできます。最短の方では、2日で認定講座を修了することもあります。Pythonなどのコーディングがほぼ初めての状態という方は、一般的に数か月の時間がかかるでしょう。

当社のE資格講座の動画時間は25時間。演習時間と修了試験が合わせて40時間。多くは、復習されるのでその倍の時間がかかるとして、モデルケースだとトータルで100時間ぐらい(期間で3~5か月)を想定しています。

受講生にはどのような方が多いのでしょうか。

個人受講生、法人受講生どちらにも対応しています。個人受講生は、オンライン形式が多いです。個人受講生は、学生から還暦を迎えた高齢の方など多様な方が受講くださっています。

法人受講生は、オンライン形式の授業の需要がある一方、ライブ形式の要望も一定数あります。ラーニングシステムなどの仕組みによって、課題がどこまで修了しているか進捗も確認できます。

なお、当社では試験後に記事作成や、モデル開発など業務に参画してもらえる「場」も提供しています。

強みはどのようなところにあると思いますか。

Present Squareは、教育事業のほかに、AI(機械学習、深層学習)を利用した開発・コンサルティングサービスを提供している企業でもあります。そのため、大きく2つの強みがあります。1つ目は、実務に結びつく知識・知見をお伝えできる点です。特に、現在は画像・映像解析、データ分析を活用した実績が多く、スマートシティに向けたサービス開発に強みがあります。また、これまでに、インフラ、建築、メーカー、医療、小売などの多様な業界で実績があります。希少な実績としては、キー局でAIを使ったテレビ番組の制作を複数回協力した実績もあり、幅広い経験・実績を教育事業にも活用しています。

2つ目は、安価な講座価格で提供できることです。教育事業以外の事業も行っているため、最終的に事業全体の相乗効果が高めることを志向しています。当社のエンジニアも、自社の教材コンテンツをつくれる機会があり、多様な実践力が養われます。知識を体系的にアウトプットする機会として参加しています。いずれのメンバーも開発経験が豊富なため、講座内で実践的な内容に基づいた話ができます。

JDLAに参加した経緯を教えてください。

Present Square は、「世界をデジタル化することで人や企業をアップデートする」をミッションに掲げています。AIの強みを発揮させるためにはデータが必要ですが、まだまだ世界にはデータ(デジタル)化されていないものがたくさんあります。世界のあらゆる事象をデータ化することができれば、AIができることはもっと広がっていきます。現状の日本社会は、十分なデジタル化が進んでいないため、デジタル化によりAIの可能性をもっと高めたいと思っています。このような考えは、JDLAの理念とも通じますし、社会的な信頼にも繋がるため、認定事業者に参加しました。

最近では、「こんなことまでAIでできる」という事象が増えています。例えば、圧倒的な早さと正確な翻訳や、言語からの絵画の作成などがあります。AIの裏側の理論や仕組みを理解できると、このような事象の面白さや興味をもってもらえると思います。さらに理論が一つわかると、もっと違うことができるのではないか、と思考を昇華しやすくなります。より多くの人が、AIに触れる機会を増やすことで、エンジニアを増やしていきたいという想いで、認定プログラムに携わっています。

最後にメッセージ

これからの日本において、AI、特に深層学習の分野の人材が必要とされています。そして、今後ますます伸びていく分野でもあります。今からAIの学習を始めることや、エンジニアに転職することに不安に思う人もいるかもしれませんが、興味をもったらすぐにでも飛び込んでもらいたいです。

現状、日本の人口数に対して、AIエンジニア(E資格取得者)の数は数パーセントにも達しません。これからの50年、100年先を見据えて「未来人材」を目指す人たちのお手伝いをしたいと思っています。ぜひ、当社のE資格講座を受講ください。

※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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