E資格で就活やキャリア形成を有利に 資格取得で加速する“AIコンサルタント”への道

E資格合格者である株式会社KDDI ITコンサルタント 岩田尚賢氏

AI技術の進化が加速する中、AI人材の需要もますます高まっている。大学時代は電気電子工学を専攻しながらも、AIへの強い関心からE資格を取得した岩田尚賢さん。KDDI入社後は、ネットワーク・音声系エンジニアからITコンサルタントへとキャリアチェンジを実現。「AI社会をリードする人材になりたい」という思いを胸に、将来は「AIコンサルタント」としての活躍を目指す岩田さんに、E資格がもたらした学びやAIを駆使した未来への展望について聞いた。

【E資格合格者プロフィール】
E検定2020#1合格
岩田 尚賢(いわた なおたか)さん
株式会社KDDI ITコンサルタント

【ポイント】
・新技術への知的好奇心を原動力に、大学3年生でE資格を取得。
・KDDIに入社後はシステムエンジニアとして経験を積んだ後、ITコンサルタントに転身。
・E資格は就活で有利に働き、キャリア観の形成にも作用。将来は、AIコンサルタントとして、AI技術で社会課題の解決に貢献することを目指す。

エンジニアからITコンサルタントへ。キャリアチェンジの理由とは

――はじめに、自己紹介をお願いします。

岩田:2021年にKDDIに新卒入社し、ネットワークと音声系のシステムエンジニアとして設計構築・運用に携わってきました。2024年4月からは、KDDIと野村総合研究所の合同会社であるKDDIデジタルデザインに出向し、ITコンサルタントのような立場でお客様の課題のヒアリングからIT施策検討や企画支援を行っています。

――企画寄りの職種へとキャリアチェンジされたのは、ご自身で希望されてのことだったのでしょうか?

上流工程で仕事をしたいという思いを持っていたと話す岩田氏

岩田:そうですね。設計・構築の仕事を通して、要件定義の段階からプロジェクトに関わりたいという気持ちが強くなり、上司に相談したところ、今回の異動の機会をいただけたという感じです。

元々学生時代から、IT開発フローにおける上流工程で仕事をしたいという思いは漠然と持っていました。設計・構築は顧客から提示された要件に対して100%や120%の提案をしていく、つまり“正解”がある仕事ですが、IT企画は「顧客が本当に実現したいことは何か」から具現化していくところから始まります。この要件定義のフェーズから携わることで、将来的に自分の構想を具体的な形にしていくためのスキルも磨けると考えました。

AIの未来への期待を胸に、E資格学習では“個人戦”で奮闘

――大学3年生のときにE資格を取得されたとのこと。学生時代はAIやディープラーニングについて学ばれていたのですか?

岩田:大学の専攻は情報系ではなく、電気電子工学系でした。昔から知的好奇心は強い方で、入学当初からAIのほかにもブロックチェーンや量子コンピュータなどの最新技術に関心があり情報収集もしていました。大学3年の後半に研究室に入った際、電力系の研究室の中で一つだけAI(機械学習)を使う研究分野があったのでジョイン。周りの学生たちは電気回路などを研究する中、私だけAIの機械学習のモデルを作ったりしていました。さらにAIに関する知識を深めたいと考え、E資格の取得を目指すことにしました。

ちなみに、エンジニア職では珍しいのですが学部卒(学士)です。大学院に進む選択肢はありませんでした。というのも「最新技術が好き」と言っても、技術を探求して真理にたどり着くことよりも、その技術が商用化されて「人々の生活がどう良くなっていくのか」の方に興味がありました。

――E資格の受験を決めたポイントはありますか?

岩田:新しい知識を深めようと思ったとき、資格はとても良い存在だなと思ったからです。学習範囲やゴールが明確で、学習計画も立てやすいですしね。E資格は機械学習にとどまらず、自然言語処理や画像処理など、AI技術の全体像を網羅的に学ぶことができる点が魅力でした。当時、これほど幅広く深くAIを学べる資格は他に無かったように記憶しています。さらに、JDLA認定プログラムが大学生向けに無料で提供されていたことも大きな後押しとなりました。

――E資格の学習方法について、詳しく教えてください。

岩田:学習期間は約3~4カ月で、平日は2時間、休日は4時間ほど勉強していました。『ゼロから作るDeep Learning』(オライリージャパン)を、大学の図書館にこもって何度も読み込んでいきました。

JDLA認定プログラムは「zero to one」で受講しました。理解できないところは自分で参考書やネットで調べつつも、わかりやすい講義と手厚いサポートのお陰で、かなり自信を持って受験に臨むことができました。

――学習を進める中で苦労した点はありますか?

岩田:1つ挙げるとしたら、電気電子系の学科ということもあり、周りにAIを学ぶ仲間がおらず完全に「個人戦」だったことですかね。勉強の共有をしたり気軽に質問し合ったりでできる相手がいなかったため、分からないことはすべて自分で解決しなければいけないのはつらい部分でもありました。

そんなときは、「今、これを勉強しておく意味があるんだ!」と思えるように、「今後AIはどれほど発展していくか」というネット記事などを意識的に読むようにしていました。「いつか、ドラえもんのようなロボットができるんだ」という未来への期待を頭の片隅に置いておくことで、目の前にある分厚いオライリーの技術書も「これをものにしてやろう!」というモチベーションになりましたね。

資格取得により「AIに詳しい人」としての立ち位置を確立

――E資格を取得して良かった点について。就職活動では有利に働きましたか?

E資格は就活で有利に働いたかもしれないと話す岩田氏

岩田:E資格取得がAIへの関心の高さを示す材料となり、選考に有利に働いた企業もあったように思います。「AIについて勉強しています」と口で言うだけでは、どこまで理解しているのか企業側も判断ができません。その点、E資格は「少なくともシラバスに記載されている範囲の知識は習得しているんだな」と客観的に示すことができます。特に、AI関連部署の採用担当者からは、E資格を持っていることに対して好意的な反応をいただくことが多かったです。

――入社後、E資格が役立った場面はありますか?

岩田:業務で直接的に活用できたシーンは現時点ではあまりありません。ただ、「AIについて体系的に学んでいる」という認識を持ってもらえるため、AI関連の話題が出た際に意見を求められるなど、社内での自分の立ち位置を築く上で役立ちました。近年の生成AIブームでは、「AIに詳しい人」として周囲から頼られることも増えましたね。

――E資格の学習を通して、キャリア観やビジネスに対する視野に変化はありましたか?

岩田:AIの勉強をスタートした当時、入口は機械学習でした。ただ、機械学習はAIの中のほんの一部にすぎません。自然言語処理や画像処理などAIには様々な分野があることを認識できたのはE資格のおかげですね。AI技術の全体像を理解することで、AIの可能性は無限に広がっていることに気づき、AIを活用したビジネスチャンスにも関心を持つようになりましたね。

AIの未来を担う人材へ E資格が拓くキャリアの可能性

――E資格・G検定を友人や同僚に薦めるとしたら、どのように勧めますか?

岩田:昨今の生成AIのブームを背景に、AIの市場規模も技術領域も今後ますます発展していくと考えられます。AIについて何も知らないままでは、技術の進化に取り残されて「AIに動かされるだけの人間」になってしまう可能性がある。だからこそ、技術者と対等な言語で話せるだけの知識を身につける必要があると思っています。AIに関する体系的な知識を身につけるという意味で、E資格やG検定を活用するのはいい手段なのでは、と伝えたいですね。

学生さんならば、技術系で少しでもAIに興味のあるなら、ぜひE資格に挑戦してほしいですね。

――岩田さんご自身の今後のキャリアパスや展望について教えてください。

岩田:現在はITコンサルタントとして、お客様の課題ヒアリングから要件定義まで幅広く担当しています。将来的には、コンサルティング経験とAIの専門知識を活かした「AIコンサルタント」として、お客様のビジネス課題をAI技術で解決に導く存在になりたいと考えています。「AIを使って何かやりたい」という漠然とした要望に対して、現状の課題を整理し、AI技術を活用した具体的な解決策を提案できる人材を目指していきたいですね。

――岩田さんが考えるAIの未来像とはどのようなものでしょうか?

岩田:AIは、いずれ人間に極限まで近い存在になるだろうと考えています。すでに脳の機能については、人間と遜色ないレベルに達していると私は思います。残る課題であるセンサーや触覚技術をクリアすれば、将来的には一家に一台、あるいは一人一台AIロボットを持ち、スマホぐらい身近な存在として人間の生活をサポートしてくれる時代が来るでしょう。そして、AI社員が誕生する時代になれば、AIを管理・活用する人材の需要も高まるはず。そんな来たる未来に備えて、AI社会をリードする存在になっていければいいなと考えています。

将来は、お客様のビジネス課題をAI技術で解決に導く存在になりたいと話す岩田氏

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